翻訳とは、ある種の旅のようなもの

翻訳とは、ある種の旅のようなもの

 コロナ禍でありながら、仕事をいただけるのは大変ありがたいことです。

それがまた、日本を世界に発信する内容だったりすると、俄然やる気も倍増です。

今回は、ある地域に由来する建物やその地域の文化風土的内容を紹介するPVの字幕ものでした。

我ながら毎度翻訳の仕事をする際に思うこと。

”翻訳とは、ある種の旅のようなもの”

特に自分の知らないことや、行ったことのない地域についての翻訳は、もう旅でしかありません(笑)。

私は日本語⇒英語の翻訳の仕事が9割以上です。

日本語の文章はある意味言葉足らずな言語でありながら、その行間を読み進めていくことに面白さがあるものだと思っています。

そうして日本語の文章をなぞっていくだけでも、ビジュアル的イメージが浮かびながら翻訳を進めていく、という作業がとてつもなく楽しい。とても地味な作業でありながら、昔小さい頃にメルヘンな妄想をしていた幼少時代と似ているんじゃないかと。

今回のお仕事は、映像字幕なので、更に面白いことが出来る。

普段から、キャッチコピーやら文章書いたりという仕事もやっているからかもしれませんね。

「限られた時間で、限られた言語で、如何に端的にソレを表現するか」

を、英語という言語でパズルで当てはめていくという捉え方です。

読み手にとってどれだけ適切、かつ多くの人に理解できる文章にするのか。

この割合配分と、匙加減が楽しくてしょうがない。

他の翻訳家と交流が殆どないので、翻訳に関するこの捉え方の感覚を是非誰かとシェアしたいし、聞いてみたいと思っている。

いずれにせよ、言語というものはとてつもない可能性を秘めている、ということを翻訳者目線での感想として。